2006年9月2日土曜日

本日の岩上先生

京都・観光文化検定試験に先立つ対策セミナー
(通称)京都検定はぜんっぜん受ける気はないんだけど、
大好きな岩上先生の講演を都内で聴講できる稀なるチャンス。
去年から都内でも開催されるようになったけど、去年は知ったときには満席。
それ以来ずーーーーっと目を光らせておりました。
と、今回は、1回の定員も多く、且つ、 土曜コース 日曜コース、各午前、午後の2回。
余裕で土曜日の午前の回を申し込めました。
かんげきー。


京の儀式作法書改訂版   縁起物

もうすっかり秋の日和。
会場となる明治大学泉校舎の中庭は快適。木陰の風は至福のここち。
・・・。おべとう持ってくればよかった。

講演初日の初回で、初めてお会いする岩上先生は
京都テレビでみていたより厳めしい雰囲気。
本当は厳しいひとなのかも。東京、嫌いなのかも。
と、少し悲しい気持ちになる。

マイクがコードレスじゃなくてご機嫌悪いのかなとか、
満席じゃないからかな。とか、単に東京人が嫌いなのかな。とか探るウチに
どんどん話に引き込まれて行く。

テキストとして京都・観光文化検定試験改訂版を事前購入する必要があったけど、
おかまい無しに話はすすみ、岩上節で広がって行く。
時間が足りない、話そうと思ったら一晩必要だと、折々におっしゃる。
美しい文化と伝統をそして、伝える事を愛して止まない。
できれば私も一晩中お話を伺いたいです。

話が高うじてきても、たまに、京都がお好きでこの検定を受けられるかたも、
検定は受ける気無いし、京都なんか嫌いだからあえて話を聞きに来た。
という方もあるかもしれませんが、・・・
と、挟まれるのは、やはり関東圏で講演をしているというフィルタが
どこかにあるのかなともおもいました。
やっぱり関東人のリアクションて薄いのだろうか。
京都や関西が嫌いで2000円のテキスト買って受講料払って来る人いないだろ。
と、つっこみつつ。
じゃあ、京都で先生の講演を聴いてみたいと心に誓うものでした。

講演の内容は京都テレビで岩上先生のおっかけをしている私としては、
新しいということはそうそうなかったけど、
ますます先生の愛故の熱がはーとにぐさっときました。

印象に残ったお話の中で一つ、紅白の水引きの話。
赤白とは異なる紅白の水引きは、今では職人が居ないため、皇室の御用も危ぶまれているそう。
黒紅にも近い紅の水引きは松やに(だったかな)から作られていて、
一見、黒く見えるそれを水をつけると手が紅に染まる。
それを目の前で実演して下さいました。貴重な品なのに。

以前この紅白の水引を皇室が大量に発注した際、職人不足により調達できなかった業者が、
模造品を納品したところ、美智子妃殿下が自らの手を水で濡らし模造であることを見極められ、
それらは返品されることに。
ところが返品された業者は逆に「返品して下さった」と喜ばれたそう。
我等が国の象徴が真物を知り、見抜かれる人であったことは確かにホッとさせられる話です。
流石は本物のお姫さまです。織り目正しい教育を受けられた人なのだな。と関心。
嫁も少し我が侭をやめて見習ってほしいよね。

検定合格を志すならテキストは隅々まで読んであたりまえ。
今はカオを上げて私の話を聞きたまえ。と云うくらいの魅力的な話術。
では、わざわざ事前購入したテキストは。というと、
これが案外、興味深い内容で、稀にある時系列を無視した展開を気にされてはいましたが、
一通り読むと最近流行りの「へえ〜」の本とか、常識診断系の知識本。
京都から派生した文化がいかに多いか、関東人でもしってて邪魔にならない知識満載。
いままで片眉上げてみてたけど、訂正します。
受験する気は一切ないんですが。

岩上先生、又来年〜。
京都でお会いしたいです。


京都・観光文化検定試験改訂版